ゴトウハルノブ:ストリートトライアルな日常。


「ストリートトライアル」。最近でこそ耳にする機会も増えたが、実際に日本でこのスタイルを貫いているライダーは多くない。知る人ぞ知るストリートトライアルライダー「ゴトウハルノブ」の普段のライディングに密着した。


2010年、晩夏。ゴトウハルノブは、それまで6年にわたって住んだ大田区の洗足池周辺から足立区に移った。
この映像はその直前のある日、彼のローカルスポットだった駒沢公園から洗足池までを移動しながら撮影された。

                                                 

ゴトウハルノブ(トライアラー)

1979年生まれ、岐阜県出身。
実家はお寺。

中学3年からMTBに乗り始め、高校1年から地元の自転車屋さんの勧めでXCのレースに出場するようになった。
すぐに様々な大会で入賞を重ね、大手メーカーのサポートが付いたこともあった。
誰よりも早くゴールに走り込む瞬間の快感に魅せられて、ストイックな練習で毎日のように自分を追い込んだ。
高校2年の時には自転車で北海道を一人で一周し、トレーニングのつもりで14日で1800kmを走った。
自転車に乗らない日はなかった。

しかし次第に、「勝たなければ」というプレッシャーが彼を苦しめるようになった。
自分を追い込み、他人と競い続ける毎日にも疲れを感じ始めた。
トライアルに出会ったのはそんな時だった。
プレッシャーとは無縁の、自由で純粋な「楽しさ」がそこにはあった。

京都の仏教系の大学に進学。
そこで出会った仲間と共に、トライアル三昧の日々を送った。
彼の現在のライディングスキルの基礎はこの京都での4年間で形作られたのだろう。

卒業後は僧侶としてお寺で働きながら、仕事の後や休日には毎日のように自転車に乗った。
その後、異色の経歴を経て2007年に自転車の代理店(RITEWAY PRODUCTS JAPAN)入社。
現在も自宅近くの公園やストリートで、トライアルをベースにしたライディングを続けている。

・・・楽しんで乗らないと、続かないよね。
俺は人と同じは嫌だったし、ストリートトライアルっていう自分のやりたいスタイルを崩して来なかった。楽しいから。
「それじゃ大会で勝てないでしょ」って何度も人には言われたけどね。

もちろん、人よりも上手く乗りたいっていうのはあるけど、大会で勝ちたいっていうのは、もうあまりない。
俺ってもともと闘争心とか競争心とか、あまりないと思うんだよね。
たまに、「大会で勝てないから」ってやめちゃう人いるでしょ、それはもったいないと思う。
大会のために追い込んで練習するのも悪くないけど、自分としては、「どこで乗っても楽しめる」っていうのがトライアルの魅力だと思うし。

楽しさの感覚は人それぞれだと思うけど、自分にとってのポイントは、コントロールする楽しさ。
自分の思いのままに自転車を操るっていう、それだけですごく楽しいよ。
遠くに行かなくても、すぐ近場のストリートでもまだできないことはたくさんあるしね、やりがいはあるよ。

・・・もう20年近くも自転車に乗ってるから、自転車のない生活なんて、考えられないね。
これからも、ずっと乗り続けると思う。
楽しみながらね。

2011年度のRITEWAYのカタログの表紙のイラストには、彼が自身のtrMOZU (TUBAGRA)と共に登場している。
(ちなみに、RITEWAYではTUBAGRAのフレームは扱っていない。)

                                                 

RITEWAY PRODUCTS JAPAN
http://www.riteway-jp.com/index.html
ゴトウハルノブの乗るフレーム(24インチストリートトライアル) trMOZU by TUBAGRA
http://www.tubagra.com/products/frame3/index.html